服装にはおよそ関心がない。かっこいい服を着れば、きっと気分は晴れて、生きる張りも出よう。それは分かる。同時に悟る。そんな服は自分には似合わないと。長期間の諦めがそう教えてくれる。 身長の割に体重が重いのだから、自分に合う服などそうはない。メンズ用品店で店員がやってくると、逃げたくなる。特に女性だと心臓が縮こまる。 無理して服装合わせに付き合ってもらいたくもない。僕はブティック、いや男性向けの服飾店はどう呼べばよいかわからぬが、まあそこをただ遠巻きに見て、通り過ぎる。買うならばどこかのスーパーの二階の、特価札の付いたものだろう。 そんな付き合い方をしていた。服はあくまでも空気の層さえ作ってくれれ…