2024年7月21日 第二部 世界=帝国 第四章 普遍宗教 1.呪術から宗教へ B 略取と再分配 (支配と保護) A 互酬 (贈与と返礼) C 商品交換 (貨幣と商品) D X (図1) これまで三つの交換様式(図1のA、B、C)によって成り立つ社会構成体について考察してきた。残る四番目の交換様式は、それらに対抗するものである。まず、これは、国家の原理(交換様式B)の対極的な位置にある。個々人が共同体の拘束から解放されている点が、市場的な社会(交換様式C)に似ている。さらに、資本の蓄積が発生しないような市場経済(互酬的な交換)を目指すという点で、交換様式A(共同体)に似てもいる。すなわち、交換…