「……ですから…です。なので、こう言った場合は……です」 分かりますか? 先生が僕に薬の説明をしてくれていたが、パニック障害という病名を宣告されたことにショックを隠し切れず全く耳に入ってこなかった。 パニック発作の時とは違う動悸が先生にも聞こえるんじゃないだろうか?と思えるほど自分の耳に聞こえている。もはや動悸よりもバスケットボールのドリブルのような感じだ。 これじゃいけない!と顔を上げて先生の声に反応するが力ない。 覇気が全くなくなった僕の顔に先生の方が気付いたようだが、そこに特別優しい言葉はあるわけではない。先生からすれば毎日のルーティンワークに過ぎないし、きっといちいち反応していたら先生…