ジャック・リヴェット監督1961年作『パリはわれらのもの』について。演劇を通して世界の秘密を見つけ出そうとしているようなジャック・リヴェットの作品群の中では、その秘密のある空間へと入っていけそうになるが、そもそもその内部に秘密があったのかもわからないまま、結局その空間が離散してしまうような映画になっているように思う。 あらすじ 体制の陰謀に対する演劇 大団円を迎えない演劇・映画 集団的なパラノイア 集団の外部にある主観 ラストショットに象徴されるもの 終わりに 作品詳細 関連記事 あらすじ パリに来た女学生アンヌ・グーピル(ベティ・シュナイダー)の目から見た、この街の隠されたもう一つの顔が描か…