表題の句は、大杉栄が、大逆事件での幸徳刑死を受けて遺した句という。 「エロス+虐殺」(1970)を観たのだが、エンディングで掲げられていたのがこの句で、この映画自体より、遥かに衝撃的だったので、タイトルに借りさせてもらった。 映画自体は、「前衛的」とでもいうのか、「日蔭茶屋事件」(大杉栄が、伊藤野枝・神近市子との三角関係を巡り、神近に刺されて重傷を負った事件)に対して、(「事実的」ではなく)いわば「芸術的」な解釈を行おうとしているのだと思う。 今(=当時、1970年)の若者の男女2人の時空間に野枝が行き交ってきてインタビューを行うなど、映像的には妙に「実験的」な匂いがしてくる。 映画というより…