埼玉県さいたま市にある別所沼公園。この公園には清らかな水がこんこんと湧き出ている沼があり、その畔には一軒の小屋が建っている。小屋の名前はヒアシンス・ハウス(風信子荘)。詩人であり建築家でもあった立原道造が、自分自身のために設計した小さな小屋だ。 ヒアシンス・ハウスの近くにはポールがあり、室内にボランティアの方がいるときは空色の旗が掲げられている。情緒にあふれた仕掛けが愛おしい。 建物は屋根を支える部分と窓枠がペールグリーンでペイントされていて、どこかロマンティックな趣がある。屋根には雨水が自然と流れ落ちることを考えて傾斜をつけたのだろうか。全体的に、線がすっきりとしている印象を受けた。入り口の…