近年の北海道では羆(ヒグマ)の個体数増加に伴い、人間との接触機会が増えていて、目撃情報や痕跡、さらに発展して事故が起きている。 渓魚を相手に釣りをする上では、野山に分け入ることは日常であるため、羆の存在を意識せずにはいられなく、また、昨今の羆の情報により、年々その意識のなかにある畏れというか恐れは高まっていくばかり。 私が北海道の山々を登山していた二十年前に比べると、その恐怖は相当に高まっている。そしてほぼ登山はしなくなり、代わりに渓流に行く事を趣味とする今。ヒグマ問題は暮らしの中で相当なウエイトを持つ。 人を怖がらない、人を避けない羆が一定数いるという事実は、熊鈴や音を立てることはもはや逆効…