鉄分の補給は経口が原則ですが、経口鉄剤が投与できない場合に注射剤が用いられることがあります。そこで登場するのが、注射薬の鉄剤であるフェジン®静注です。 フェジン®の添付文書を確認すると・・・ 【適用上の注意_希釈時】 pH等の変化により配合変化が起こりやすいので,他の薬剤との配合に際しては注意すること。なお,本剤を希釈する必要がある場合には,通常,用時10~20%のブドウ糖注射液で5~10倍にすること。 とあります。 ではなぜブドウ糖で希釈する必要があるのでしょうか。 それを考える前にフェジン®の開発の経緯を簡単に。注射用鉄剤は体内で鉄がイオン化することによる急性中毒反応により、長きにわたり臨…