ブッダという男 ――初期仏典を読みとく (ちくま新書) 作者:清水俊史 筑摩書房 Amazon 『ブッダという男-初期仏典を読みとく-』清水 俊史著を読む。 「およそ2500年前、インドとネパールの国境付近にあるルンビニの地に、ゴータマ・シダッダは生まれた。彼は武士階級の出身であり、若くして世を厭い出家した。当時のインドでは、司祭階級が支配する伝統的なバラモン教に対抗する沙門と呼ばれる自由思想家たちが闊歩していた。彼もその一人として道を求めて修行し、35歳で悟りを得て、ブッダと呼ばれるようになった。このブッダという男は、それまでのインドを否定し、新たな宇宙を提示した先駆者であった」 「仏教の創…