朝食抜きということもなくなる。学校を途中で辞めるということも。風車があれば、暗闇と空腹という問題からついに解放される。マラウイでは、風は神さまがたえまなく与えてくれる数少ないもののひとつだ。風は昼となく夜となく木のこずえを揺らしつづけている。風車を手に入れることは単に電力を得るというだけでなく、自由を得ることでもある。そういうことだ。 その本を見ながら書棚のそばに佇み、ぼくは自分の風車をつくろうと決意した。(W・カムクワンバ、B・ミーラー『風をつかまえた少年』文春文庫、2014) おはようございます。昨日の朝、今日はやけに空いているなぁと思って電車に乗り込んだところ、車内に吐瀉物が広がっていて…