マルクスの理論(思想)は、「体系」の名にふさわしく、A~Zの全体で構成された「理論体系」である。ところが、昨今、斉藤某や白井某といった「左翼」インテリが、A~Zのうちの一部分(たとえばECOとかAHO)をご都合主義的に抜き出して強調した“著作”を売っている。 「左翼」インテリや自称「知識人」リベラルたちには、受けが良いらしい。彼らも、スターリン主義的偏向に汚染された「決まり文句」だらけの、新味のない古臭いものには、うんざりしているからだ。スターリン主義的偏向より空想的ユートピア主義的偏向の方が、新鮮でオシャレというわけだ。 40年以上昔、マルクスがロシアの女性革命家ヴェーラ・ザスーリチと交わし…