絵画にまつわる小説の紹介です 今日はアントニオ・タブッキの短編、”ベアト・アンジェリコの翼あるもの”を読みました。いつ読んでも心洗われる思いがし、これを読むと下手でも自分なりに描きたいものを描けば良い、と素直に思うことができます。 ページ数にして18Pくらい、20分もあれば読める短編で、口語の部分が特に素朴で良い。以下この短編のあらすじです。(括弧内は本文より抜粋) 最初の翼あるものがやって来たのは、六月終わりのある木曜日、すべての修道士が勤めのために礼拝堂にいた、夕べの祈祷の時刻だった。 僧ジョバンニがある日の夕刻、畑仕事をしていると誰かが彼を呼びます。しかし彼の目は、今しがた取り入れた玉葱…