あんまり緑が美しい。今日これから死にいくことすら忘れてしまいそうだ。真青な空 ぽかんと浮かぶ白い雲 6月の知覧はもうセミの声がして夏を思わせる。・・・・・・・・・・・・・・・・・ 先の文章は、22歳で特攻に飛び立った兵士が残した文章だ。初めて知覧特攻平和会館を訪れた私は、幾度も涙を拭った。そこには、愛するものを残して死んでいく苦悩と、残されたもの達の悲しみが溢れていた。私は自分の幼い子どもや老いた父母の姿を想い重ねながら、「決して戦争をしてはいけない」と誓った。 知覧は3回訪れた。二度目はそれから7年ほど後だ。平和教育の研修として訪れ、その時も展示内容に感動した。だが、前回と違い妙な違和感を覚…