第一次世界大戦後、ベルサイユ条約の制限下で建造されたドイツの装甲艦(重巡洋艦)「ドイッチュラント級」を指す。
ベルサイユ条約の制限は、「排水量一万トン以下、主砲口径28cm以下」という厳しいものであり、ポケット戦艦はその制限ぎりぎりで建造された。
重巡洋艦並みの大きさながら、国家の威信を背負った主力艦であることと、巡洋艦を凌駕する攻防能力から「ポケット戦艦」と称され、周辺諸国の注目(ひいては警戒と対抗心)を喚起した。
コンセプトは、「戦艦より速く、巡洋艦より強く」であり、長大な航続力を武器に、第二次世界大戦では通商破壊戦で活躍した。
ドイッチュラント級には、一番艦ドイッチュラント(後リュッツォウに改名)、二番艦アドミラル・グラフ・シェアー、三番艦アドミラル・グラフ・シュペーの三隻がある。