通常国会の終盤、重要視された法案が次々に通った印象がある。れいわの山本議員が体を張って採決を妨害した以外の、野党側の理不尽な抵抗はなかった。内閣不信任案の提出も、野党が結束できず「年中行事」として処理されている。 防衛費増額は既定路線、子供予算倍増は財源先送りで、激しい論戦にもならなかった。しかし、LGBT理解増進法という議員立法は、与党も巻き込んでひどくモメた。自民党の一部が「差別はしないが、区別は必要」として採決に加わらなかったし、野党の一部は「これでは差別増進法だ」と、マジョリティを持つ人たちが性的マイノリティに対して「理解してやる」と上から目線だと非難した。もともとの超党派で合意した「…