2022年9月16日 東京フィルハーモニー交響楽団 サントリーホール指揮 アンドレア・バッティストーニリスト 巡礼の年第2年イタリアより ダンテを読んでマーラー 交響曲第5番 バッティストーニと言えば、情熱の指揮者である。イタリア人だし、若さもあって、エネルギー、衝動がとにかく大きい。これは単なるイメージではなく、実際にそういう熱い演奏をこれまでも何度も聴いてきた。だから、この日のマーラーも、まさにそういう演奏が繰り広げられるのかとばかり思っていた。 相変わらずタクトは激しい。そういう意味では、やはり情熱の指揮である。しかし、音楽そのものは意外なくらいに整然とし、洗練されていることに驚く。これ…