【miss firing system】
直訳すると「失火装置」。
ターボエンジンを積んだラリーカーの為に開発されたシステムで、ターボラグを無くし常に過給器を働かせられるというターボエンジンでは理想の仕組み。
通常、アクセルを開けた状態から戻すと排気圧が下がって排気タービンの回転が落ち込むのだが、このとき強制的に未燃焼のガソリンを排気側に流しアフターファイヤを起こすことで排気圧を確保し、常にタービンを回し続ける。
ラリー(WRCなど)で、コーナー手前で減速しているときにマフラーから「パパンッ」と音がして炎が上がっているのを見ることがあるが、これはミスファイヤリングシステムの動作が不完全な時に出るもので、完全に動作していると排気音が常に一定に聞こえるはずである。
WRCでトヨタのセリカGT-fourが採用したのが最初で、現在は殆どのグループAカーに搭載されている。
欠点は、エンジン外でガソリンを爆発させているのでエンジンや排気系に強烈な負担をかけることと、アスベストや触媒を焼いてしまうので車検に通らなくなること。