現代の英雄 (光文社古典新訳文庫) 作者:レールモントフ 光文社 Amazon ★★★★ カフカース地方を旅する「私」は、道中で二等中尉のマクシム・マクシームイチと知り合う。「私」はマクシームイチからグレゴーリイ・ペチョーリンの逸話を聞かされるのだった。金で買える享楽に倦み飽きたペチョーリンは、異教徒のベラに惚れて彼女をものにするも……。 「やはり、その、フランス人ですかな、退屈などという流行をもちこんだのは?」 「いや、イギリス人です」 「ほうほう、なるほどね!………」と彼は答えた。「たしか、連中はいつも、札つきの飲みすけぞろいだったでしょうが?」(p.282) 集英社版世界文学全集(江川卓…