兵士シュヴェイクの冒険 1 (岩波文庫 赤 773-1) 作者:ハシェク 岩波書店 Amazon ★★★ 1914年。フェルジナント大公がサラエヴォでセルビア人に暗殺された。ボヘミア王国(チェコ)のプラハで犬の売買を生業にしているシュヴェイクは、何年か前に軍の医務委員会から白痴の裁定を下され、兵役を解かれている。その彼が紆余曲折を経て世界大戦に参戦することに。ルカーシ中尉の従卒になって前線へ向かう。 「看守長を見ていると、戦争がいかに人間を野性にかえらせるか、いちばんよくわかるね」と、一年志願兵は考察をつづけるのだった。「うちの看守長だって、軍務につくまでは、きっと一かどの理想を持った青年だっ…