はにーと一緒に、階段をのぼった先には 絨毯が敷かれていて、ソファーと本棚があります。 その横の奥に、扉がありますが、 それは書物の保管部屋のひとつです。 扉は、はにーが持っている鍵束の中の一つを使えば、 すぐに開きます。 さっきの不思議な形の鍵ではありません。 「はにー、ここは保管部屋でしょ。」 保管部屋の本棚は、壁の細工を使えば、 動く仕組みになっています。 でも はにーが すたすたと歩いた先は、 本棚ではなく、壁のほう。 ちょっと ふりむいて、なにか言いたそうです。 「また、じゅもん唱えるの?」 はにーは、ちがう、というふうに首を横にふって . . . ‘ 舞う ’ って言ったような . …