コロナ禍が広がって以来、初めての遠出をした。ロカルノで親戚の告別式があったのだ。スイスでは、隣国フランスなどとは違って、移動の制限はない。 コロナで、告別式も列席者の数は制限されている。こちらに来てから、お葬式には幾度も列席したが、そういう事情で一番寂しい式だった。この国では、一般的に告別式は教会で行われる。だいたいパイプオルガンの演奏から始まって、牧師あるいは神父さんの話、故人を偲ぶ言葉、賛美歌、祈りなどの内容で、およそ1時間で式は終わる。その後、招待された人たちは、レストランなどで会食をすることになるが、教会の式自体には、故人にお別れを告げたい人は誰でも参列することができる。新聞に死亡告知…