祇園と聞いても、別に<お茶屋遊び>をするわけでもなく「高級なレストランが多いな」程度の印象しか持っていなかったのだが、徒歩圏になったので少しきめ細かく歩いてみたい。ホテルを出て、50mも行くと<大将軍神社>がある。 平安京に遷都した桓武天皇の御代からある神社で、当時は京都洛中の東南の角だったらしい。ここから先は「鵺の森」と呼ばれていて、鬱蒼とした東山の麓の森林だった。源頼政の鵺退治伝説があるが、その鵺はこの森の住人(鳥?)だったという。つまりこの神社は、京都をとりまく「あやかしの者」から洛中を守護する東南の砦というわけ。 かくも伝統ある重要な神社なのだが、今はお祭りの時以外は人気もない。東西の…