1990年代から2000年代始め。まだ慣れない山麓での暮らしで、働いて、食べて飲んで、いつも収支トントンの生活を日々繰返しながら、少しづつ変化していった。 90年代前半は春から秋まで別荘仕事、冬は軽井沢で水道工事のバイト。御代田に田畑を借りてからは農作業と冬場の土方作業。そのうち夏場も土方に行くようになった。 収穫した野菜は「セット野菜」として都会の知人に会員になってもらい、定期発送した。 また、その頃は週1回半日、牛乳や豆腐などの日販品の配達をしていた。旬のナスやピーマンがたくさん収穫できたときは、現金化のため10円、20円でも買ってもらう。 農業で生計を立てる困難さを感じた。 晩秋になると…