一条真也です。たった一字に深い意味を秘めている文字は、世界でも漢字だけです。そこには、人のこころを豊かにする言霊が宿っています。その意味を知れば、さらに、こころは豊かになるでしょう。今回の「こころの一字」は、「会」です。 わが社は接客サービス業ですが、お客様と接する瞬間の重要性を社員に説くとき、「一期一会」という言葉をよく使います。一期一会とはもともと、茶人としても知られた井伊直弼が好んで行なった茶道の心得です。すなわち、一生涯にただ一度会うことかも知れぬという心情で、風炉の前に主客端座する。そのとき、今生においてこれ限りかも知れぬ、人命というものは朝露の如きものです。 朝会って、夕べは計るこ…