一貫性論争とは、性格心理学における、”性格は各個人において一貫して変わらないもの”という立場と、”性格は一貫したものではなく、状況に応じてどんどん変化するもの”という立場の間の論争です。 1968年にアメリカの心理学者ウォルター・ミシェルによって提唱されました。ミシェルは、性格と行動の関連性を調べた実験で、性格特性と行動の間には相関があっても、その相関は必ずしも強くないことを明らかにしました。この結果から、ミシェルは性格は必ずしも一貫したものではなく、状況によって変化しうると主張しました。 ミシェルの主張は、当時の性格心理学において主流であった「特性論」に大きな衝撃を与えました。特性論は、性格…