三界万霊塔

三重県伊勢市西豊浜町の西林寺（訪問日：2024年8月15日）本堂の真向かいに石仏群の納められた堂宇があります。中央の阿弥陀如来石仏の脇に青面金剛主尊の庚申塔が安置されています。青面金剛像庚申塔 刻銘「(銘不詳)」御尊容（立像、三面六臂、宝剣・ショケラ型、舟形光背型）、その他像容・彫像（日天月天、瑞雲、三叉戟、矢、宝輪、弓）一邪鬼像。前掛けがめくれない位置だったので二鶏や三猿もいたかもしれません。 おまけ地蔵尊。三界万霊塔としての造立。如意輪観音像塔。こちらも三界万霊塔。 西林寺の所在地

青森県弘前市紙漉沢字山越の路傍（紙漉沢橋の西詰めから南へ約100メートル）（探訪日：2022年9月23日）紙漉沢橋。アニメ『ふらいんぐうぃっち』の聖地です。「紙漉沢橋」橋名板 上の写真の地点から相馬川を上流に向かって100メートルほど歩くと天明飢饉供養塔があります。 刻銘「文化三丙寅年四月八日建之(1806) / 紙漉沢邑中 / 卯辰两年 爲餓死霊魂請精霊等 廿三回忌迫□□ / 種子〈バク〉」 自然石型、彫像（蓮華） 解説板もありました。ここでの名称は飢餓供養塔です。 解説板 飢餓供養塔 藩政時代二六〇年の間には、津軽の領民に対して大自然の猛威が襲いかかり、ほぼ四年おきに六十数回の不作、凶作、…

青森県弘前市下湯口字青柳85-1の共同墓地（訪問日：令和4年9月23日） 墓地の入り口の植栽を背にして享保十五年造立の自然石型石塔が1基安置されています。主銘は「奉納大乗妙典本朝神社仏閣参礼供養」で、回国供養を目的に建てられたものではないかと推察されます。『廻国供養塔データベース』七訂版を参照したところ、本塔は未掲載でした。 同データベースの編纂をされている小嶋博巳先生の定める廻国供養塔の採録基準のひとつには、 「「六十六部」や「廻国」「回国」の刻字をもたないが、「奉納（経）神社仏閣供養」「神社仏閣納経塔」「日本大社順拝」など、多数の寺社への巡拝を謳う供養塔については、次の条件の一にかなう場合…

青森県弘前市船水3丁目の路傍（訪問日：2024年9月1日）集落の道の中途にある地蔵堂を右手に曲がると田畑の前に大きめの石塔が置かれています。飢饉供養塔です。 資料によると本塔は戦中の1942年に区画整理のため数メートル北東から移されたそうです。元はこの近くにイゴク穴があったのでしょうか。天明飢饉供養塔 刻銘「天保三壬辰年(1832) / 船水村中 / 五十回忌卯辰两年無縁一切精霊 / 三界萬霊供養塔」 自然石型、彫像（円相） 上部が欠失した舟形光背型地蔵菩薩塔もありました。 所在地