kokuhou-movie.com 「怒り」(2016)が嫌いでここのところ李相日監督作品はパスしていたが、今回はただならぬ気配を感じて、言うことを聞いてくれない膀胱爆弾を抱えつつ175分に挑む。 1964年正月の長崎、任侠組織の屋敷から物語が始まり、暗殺された組長の実子が復讐に燃える「ゴッドファーザー」('72)のような展開。が、復讐は未遂に終わり、少年は上方歌舞伎の名門に預けられる。こういうところもシチリアに逃げたマイケル(アル・パチーノ)に似ている。 しかし、2014年の「人間国宝」に至るまでの圧巻の175分を見届けると、李相日監督と本作の製作チームは「ゴッドファーザー」と言うよりはチェ…