広島湾東岸の市町。現在の広島県安芸郡府中町。奈良期には安芸国の駅家が設置されていたとみられ、平安期は国府として田所氏ら在庁官人が活動した。室町・戦国期は安芸武田氏被官の白井氏が府中および仁保島を拠点としており、府中城(出張城)に籠城して周防大内氏の侵攻を防ぐこともあった。また戦国期の府中には町が形成されており、16世紀末ごろまでには出張市とも呼ばれていた。 下岡田官衙遺跡 安芸白井氏 史料にみる府中の町場 関連人物 参考文献 下岡田官衙遺跡 広島県府中町石井城の下岡田官衙遺跡からは、礎石をもつ建物跡や大量の瓦、木簡などが出土し、8世紀後半頃に瓦葺きの建物があったことが明らかになっている。礎石は…