「家なき少女」というお話をご存じですか?「家なき子」で有名なエクトール・アンリ・マロの作品です。1878年に家なき子、その姉妹作として家なき少女が1893年に発表されました。旅をしながら学びを得る家なき子レミとは全く内容が異なりますが、わたしはこちらの作品の方が好きです。小学校の頃、何度も何度も図書館で借りて読みました。今日はそのお話をすこしご紹介しますね。 母を病気で亡くした11,2歳の少女ペリーヌは、父方の祖父の工場を頼るためフランス北部へ向かいます。ですが、頑固な祖父はペリーヌの両親の結婚をよく思っておらず、勘当までしていたほど。それを知って恐れたペリーヌは素性を明かさず偽名を使って祖父…