こんばんは、紫栞です。 今回は、京極夏彦さんの『病葉草紙』(わくらばそうし)をご紹介。 若き日の久瀬棠庵 『病葉草紙』は『前巷説百物語』に登場した儒学者崩れの本草学者・久瀬棠庵の若き日の活躍(?)を描いた謎解き奇譚集。 『前巷説百物語』については詳しくはこちらを御参照頂きたいのですが↓ www.yofukasikanndann.pink 『前巷説百物語』ですと、久瀬棠庵は損料仕事を請け負う「ゑんま屋」の子飼連中の一人で、下谷の長屋に住む五十絡みの隠居。 妙なことまで能く知っていて、主にゑんま屋の仕掛け仕事のオチで「これはこれこれこう言う化け物の仕業ですよ~」と断言して周囲を納得させるといった役…