誰もが「裁判を経験したいか?」と問われたら、「NO」と答えるだろう。しかし、「裁判所はどんなところ?」と問われたら、「紛争を公正・公平に判断し、正義を実現するところ」と答える人が多いだろう。残念ながら、裁判を経験したことがある方はすでにわかっていると思うが、「NO」である。 私自身、人生で初めて「裁判」を経験し、独善的な考えの持ち主である裁判官に接し、「裁判所には正義はない」と感じていた時に、たまたま見つけた新書である。これは、33年間に渡り、裁判官を務めた瀬木比呂志氏が執筆し、裁判所の暗部を告白した書籍である。「なるほど」と頷ける内容ばかりである。現在、裁判で係争中の方、すでに終結したが、モ…