二所之関 街道は、いよいよ、陸奥(みちのく)の地に入ります。下野と奥州との境界は、東西に小高く連なる尾根の上。坂道を上った先の、峠あたりに境界線が通っています。 この峠には、下野側と奥州側に、それぞれ、由緒ある神社が佇みます。玉津島明神と住吉明神の2つの神社。芭蕉と共に旅をした、曾良が記した『曾良旅日記』には、「関明神、関東ノ方ニ一社、奥州の方ニ一社、間廿間計有」と書かれています。 今では、境の明神という名で知られる、国境の2つの神社。別名、”二所之関”とも呼ばれています。”二所ノ関”、とは、相撲部屋の名前として、時々耳にするものですが、その語源になるのが、この”二所之関”だと言われています。…