朝お出かけすると、たまに日文研へ出勤途上と思われる井上章一所長とすれ違うことがある。その井上先生が、講談社選書メチエ創刊30周年記念の冊子『執筆者150人が選んだ524+冊:1994~2024年ベストセレクション』(講談社)の「私が選ぶ選書メチエの『この一冊』」に寄稿していた。選んだ講談社選書メチエは、京谷啓徳『凱旋門と活人画の風俗史:儚きスペクタクルの力』(平成29年9月)であった。同書は私も「跡見花蹊が観た明治20年の工科大学校における活人画ーー京谷啓徳『凱旋門と活人画の風俗史』(講談社選書メチエ)への補足ーー - 神保町系オタオタ日記」で言及していて、明治20年3月工科大学校で開催された…