世界的名手がターフを去った。 騎手の引退に際して、日本では「鞭を置く」と表現するが、仏国では「ブーツを吊るす」と言うらしい。オリヴィエ・ペリエ騎手が引退した。1989年、16歳で見習いジョッキーとして初めてレースに騎乗してから35年。仏国内2995勝と節目の三千勝まであと5勝と迫りながら、それでも彼は「もうじゅうぶん」と話した。JRAでは通算379勝。うちGⅠは12勝。短期免許だけでの成績だと思えば、やはり天才的だったと言わざるを得ない。 クリストフ・ルメール騎手がJRAのナンバーワンジョッキーとなっている今だからこそ思う。世が世なら、外国人による初のJRA騎手誕生はペリエ騎手だったかもしれな…