古谷三敏氏、寄席芸人伝から 以前も書いたので、重複してしまいますが、「人の価値とタバコの味は煙になるまでわからない」という、落語の一節があります。私は、この言葉がすごく好きで、何年思ってきたのかわかりません。 生まれてから、終わるまで、自分たちは宿題を持って生きているという考え方があります。前世の宿題を持ち続けている、なんて話もありますが、私は理解できるほどの人間ではありません。今を生きるのに精一杯ですから。ただ、人間の脳には、今世で使いきれないぐらいの潜在能力があるということは、心理学を通して認知しているつもりです。しかしながら、タバコの煙と同様に、人の価値は煙で昇っていく時に価値がわかる、…