「革命のためには何でもやる(何でもあり)」というネチャーエフには、また後年会うことになろう。さしあたり、ネチャーエフ事件は、青年・学生のあいだに、秘密の陰謀的な活動に対する疑問、ためらいを生じさせた。 「このときピョートル・L・ラブロフの『歴史書簡』は、啓示のように青年たちに革命の道を教えた。 〈歴史は宿命ではない。その時代の最高の道徳の代表者としてのインテリゲンチャが、自由に選択して歴史をつくっていくのだ。その創造が進歩だ。しかし、インテリゲンチャは、自分を歴史の創造者だと思いあがってはいけない。インテリゲンチャが知識の特権者でありうるのは、多数の人民大衆が食うや食わずで労役に服していてくれ…