大きな通りを一本入った裏道に沿ってコンビニや小さな商店、小さなマンション、病院などが建ち並ぶ先に戸建ての家があり、駐車場兼お庭のような場所に小さなボックスカーが止まっている。 この車からモクモクと煙があがっているのは、中で焼き鳥と焼きとんを焼いて売っているからだ。 夕方になる前には、尋常じゃない煙に中で焼いている人も少しむせたりしているのだが、それは、窓際に貼り付けられた何枚もの四角い付箋のせいだ。 注文しようとしたら 『ごめんなさい、予約された順に焼くので、今頼まれたもののお渡しは1時間くらい後になります』 煙の中で申し訳なさそうに言われた。 この近辺の最寄り駅までの間にも焼き鳥、焼きとんを…