春めいた一日だった。朝の散歩は犬の排泄も兼ねるので欠かせない。風も柔らかい。有意義な日にしようと思う。 朝食を食べながら考えた。県の西部へ梅を見に行こうかと。小田原の近郊は曽我の地に梅林がある。数年前、もしかしたら自分がまだ会社員の頃だったのか、見に行った。死んでしまった初代の犬がまだ元気で、彼は梅林の中を楽しそうに歩いていた。彼はもう居ないが二代目犬にも楽しんでもらおうと思った。 しかし何故か体が言う事を聞かなく力が出なかった。少し遅れて出るか、そう思い横になったらもう昼が近かった。悪い悪いと謝ると、家人は市内の庭園でもいいよ、という。あそこなら三十分で行ける。しかし昼食を摂ると再び眠くなっ…