あれは平成6年だったか、7年だったか、当時鳴門市にあった鳥居記念博物館に電話したことがある。図録の在庫の問い合わせだった。対応したのは、お爺さんだったが、「無いので、古本屋に当たってください」とか「先ずは全集を読んでください」と言われた。学生時代に鳥居龍蔵全集全12巻・別巻を全部読んでいたので、驚いてくれるだろうと「全部読みました」と返答したのに、驚いてくれなかったのはハッキリ覚えている。後から考えると、あれは次男で館長の龍次郎だったのだろうと思ったものだ。 昨年は鳥居の生誕150年であった。本日の京都新聞に生誕150年を期に研究書刊行(昨年12月)や国際シンポジウム(本年3月)が相次ぎ、21…