著者、中井氏とは一、二度お会いしたことがあって、堺市大浜公園の「蘇鉄山」山名登録運動がご縁だった。もしや、地元のバー「クラシカル」マスター髙杉さんの紹介だったかもしれない。中井氏は堺市に勤める公務員(すでに退職)が本職だけど「堺の歴史ならまかしとき」の歴史通でもあり、本書もその研究の成果の一つであります。氏の歴史の知見、学者並みです。 本書は、百舌鳥の古墳群が世界文化遺産登録云々の話なんかぜんぜんなかった1992年の発行。しかし、内容の面白さは今も変わらず、再版してもかなり売れるのでは、と思うくらいです。何が面白いかといえば、仁徳陵に関しては分からないことだらけで、何一つ断定できることがない。…