片付けをしていたら、一年前の鷲田清一氏の「折々のことば」(朝日新聞)の切り抜きが出てきた。なぜ切り抜いたかは忘れた。 権威への服従が人びとの責任感を麻痺させ、残虐な行動に走らせる。 (田野大輔) ナチス時代のユダヤ人迫害から現代の酷薄な差別発言まで、人はなぜ「正義」を装い、嬉々(きき)として少数者を排撃するのか。ポイントは、権威を後ろ盾にした「責任からの解放」にあると社会学者は言う。つまり責任を負うべき〈顔〉を隠せること。匿名でしか声を出せない人は、他者を属性でしか見られない。何より自身がもはや属性でしかないから。『ファシズムの教室』から。 2020年8月26日(朝日新聞) これは右翼か左翼か…