常には他人の子供の面倒を見ている教員も、人の子であり、親である。子供を持てば、他人の子供と比較する。教員は、この傾向が強い。他人の子供、中でもとびきり出来の良い子供と、自分の子供とを比較する。声には出さないが、内心で比べて、安堵したり、悲しんだりする。教員もいろいろで、だから親もいろいろで、従ってその子供もいろいろである。 教員の子供は、学業については、できる子が多い。悪い話は、あまり聞こえてこない。しかしこれは、自慢の息子や娘の話は吹聴しがちなので、他人の知るところとなっただけである。不味いことは、言うわけがない。教員の子に、できない坊主が、たくさんいるだろうことも、容易に想像がつく。 教員…