ガウスは自然数以外の整数、正確には代数的整数を考えた。つまり、複素平面での整数を考えついた。その代数的整数は実部も虚部も整数である。 その素因数分解とその一意性を証明してみせた。その代数的整数での「素数」を世界で始めて示したわけで、それが今日まで研究されている代数的整数論の始まりとなるわけだ。ワイルズのフェルマー大定理の証明も高木貞治の類体論もその延長上にある。 どんな複素数がガウス整数の素数であるかというと、 自然数体での5は素数だが、ガウス整数では素数ではない。(1+2 I)(1-2 I)と因数分解されてしまうからだ。 ここでは、絶対値がn以下でこれらのガウス素数を切り出して、その逆数和(…