私事になりますが、昔々20代半ばだったころ、私は参禅のために来日した、頭を丸めて黒い袈裟を着たベルギー人の若い男性と話をしたことがあります。彼は「僕はカトリック教徒で、仏教のことは哲学だと思っている」と言いました。 彼の名前はフィリップ(Philip)、妹はソフィー(Sophie)、二人合わせてフィロソフィー(Philosophy)なんだ!と言ったことも印象的でしたが、それ以上に仏教が哲学だと言ったのには驚きました。 その後鈴木大拙の活動と思想を知り、フィリップのような捉え方というのは、鈴木大拙が西洋に仏教を伝える上で必要な過程と考えていたことだったのだと分かりました。今や日本人よりも西洋の方…