ハモらないコーラスグループ「こえのいろ」では 物語詩を歌うという話を前回しました。 その物語は 構造というかシステムが、初期の村上春樹さんの作品(郡)のようになります。 『河合隼雄対談集 こころの声を聴く』(新潮文庫)を参考に 説明してみます。 村上さんは初めて小説を書いたときは ABCDEと普通の順番で書いていたそうです。 けれども、何か面白くないと感じて 順番をシャッフルしたそうです。 BDCAEというように。 そうすると面白くなる。でもまだ何か重い。 そう感じた村上さんは 例えば DとAをぬいたそうです。 すると不思議な動きが出て面白くなったと。 (その動きや線の意味については河合先生が…