授業が始まってからが、また驚いた。四〇人ほどの参観者たちが、いっせいにメモをとりだしたのだ。ものすごく熱心にメモの手を走らせる。どうしてあんなにいっぱい、メモすることが存在するのだろうか。たいした授業では決してない。マンガでも描いているのかもしれない。一時間くらいのあんな授業のポイントくらい、覚えられないのだろうか。そうか、講演会などでも、せっせとメモをしている姿を見かけるけれど、あれはきっと学校の先生か、でなければカルチャーおばさんだ。そうに決まっている。(日垣隆『信州教育解体新書』信濃毎日新聞社、1991) こんばんは。15時15分に子どもたちを帰してからすぐに教室と流し場の消毒作業をして…