八手(やつで)は日当たりの悪い所を好む。 薄暗い林の中にボーッと浮かぶ八手の白い花。この花はやがて 実をつける。 セルロイドの下敷きを短冊に切って小さな穴を 開けて柄の部分を差し込み、この実を飛ばす遊びがあった。 御不浄は古き言葉に花八手 昔八手の葉は汲み取り式便所の蛆虫退治に使われた。 古い鉄道駅の一角に八手が植えられていた事を思い出す。 今でも地方の小さな駅舎なら八手が残っている。