角川書店(2020) 【あらすじ&ひとりごと】 本作品の帯にある『あなたは後悔するかもしれない。第一話で読むのをやめればよかった、と』という一文。 芦沢央さんの作品『火のないところに煙は』を思い出し、またどんなホラーなのかと、躊躇わずに手に取りました。 小学生の主人公・佐土原くんの視点から物語がすすむ4遍からなる連作集です。 小学生の優しさから起きる日常生活での些細なことから、残酷でとても切ない出来事まで、主人公の友人・水谷くんが小学生らしからぬ洞察力、推理力で解決へと導くストーリーです。 読み進める中でなんともモヤっとする複雑な感覚と不穏な気配に、主人公たちが小学生だということを忘れそうにな…