気温は高くないが、晴れているので救われる。 もう少し早く出発しようかと思ったが、 過剰に寄り道して本番前に疲れては無意味。 なので、長い峠道をのんびり走り、 現地で給油と夕飯を買う余裕は持てる程度に。 それでも幾分早めに港に着きそうで、 道の駅で休憩を兼ねた時間調整。 バイク用のスペースには多くのライダーがおり、 春の午後の賑わいを醸していた。 コーヒーを飲みタバコを吸ってバイクに乗ろうとした頃、 古いカワサキ車が入って来た。 その車体があまりにもキレイで見惚れていると、 60代後半と思しきライダーがあいさつしてくれた。 「古いバイクだから手入ればかりで、 なかなか走れないんだよ」 「カワサキ…