鎌倉幕府の滅亡から南北朝時代へと移り変わっていく14世紀。ふたつの朝廷の対立を軸に、状況は二転三転する。その大まかな流れについては「鎌倉幕府滅亡から南北朝争乱へ」という記事を見てほしい。 rekishikomugae.net 戦乱は全国に広がり、九州もかなりの乱れっぷりであった。 南北朝争乱期の薩摩国(現在の鹿児島県西部)守護は島津貞久(しまづさだひさ)。文保2年(1318年)から正平18年・貞治2年(1363年)に守護職の地位にあった。その間の出来事を、『島津国史』から拾ってみた。ちなみに、『島津国史』は19世紀初め頃に鹿児島藩(薩摩藩)が編纂した正史である。 なお、元号については南朝と北朝…